空き家買取を利用するメリット・デメリットとは？売却の流れと期間も解説

不動産を売却する方法には、不動産会社に直接売却をおこなう「買取」という方法があります。
買取は買主を自分で探す必要がないため、早く売りたいときやまとまった資金が急ぎで必要な場合におすすめです。
本記事では、空き家の買取におけるメリット・デメリット、手続きの流れについて解説します。
山口県福岡県全域で空き家の売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。

空き家買取を利用するメリットとは？

空き家を手放す際に、仲介にするか買取にするか迷う方は少なくありません。
もっとも一般的なのは仲介による売却ですが、空き家の場合は買取が適しているケースも多いです。
買取で売却するか迷う場合は、メリットとデメリットをよく理解した上で判断することが大切です。
まずは、買取のメリットについて見ていきましょう。

メリット① 資金計画が立てやすい

空き家買取の大きなメリットは、資金計画がスムーズに進められる点です。
仲介売却のように買主を探す手間がなく、不動産会社と条件がまとまればすぐに売却が完了します。
「買主が見つからなかったらどうしよう」と不安になることもなく、売却時期がはっきりしているため資金計画も立てやすいです。
また現金化までが早いことから、急いでまとまった資金を用意したい場合にも適しています。

メリット② 契約不適合責任が免除されることが多い

買取の場合、契約不適合責任が免責となるケースが一般的です。
契約不適合責任とは、売買契約で約束した状態と異なる物件を引き渡した場合に売主が負う責任です。
これには補修請求や代金減額が含まれ、場合によっては損害賠償請求や契約解除を請求されることもあります。
築年数が古い空き家では何らかの不具合がある可能性が高く、仲介で売却すると売主が責任を問われるリスクが大きくなります。
しかし買取の買主は一般の個人ではなく、不動産会社や業者といったプロであるため、売主に対して契約不適合責任を厳しく追及することが少なく、契約不適合責任を免責とするケースが多いです。

メリット③ 周囲に売却を知られるリスクが低い

物件を仲介によって売り出す場合、買主を見つけるために広告を利用して物件情報を広く公開します。
その際に、近隣住民や親戚、友人などに、自宅を売却していることが知られてしまう可能性があります。
不動産の売却理由はさまざまですが、なかには売却していることを知られたくないと感じる方もいらっしゃるでしょう。
買取であれば初めから売却相手が決まっているので、広告や内覧が不要で、周囲に売却を知られにくいというメリットがあります。

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空き家買取を利用するデメリットとは？

買取にはメリットがある一方で、デメリットも存在します。
後悔しないためにも、メリットとデメリットを理解した上で買取をするか検討しましょう。

デメリット① 売却価格が低くなりやすい

買取価格は一般的に仲介売却よりも低くなる傾向があります。
相場はおおよそ市場価格の70〜80％程度ですが、状態の悪い空き家の場合はリフォームや解体費用が差し引かれ、50％ほどになることもあります。
学校や駅の近くにあるなど、好条件の立地であれば仲介売却も視野に入れ、両者を比較検討するのがおすすめです。

デメリット② 物件によっては買取不可の場合がある

買取はどのような物件にも対応しているわけではありません。
以下のようなケースでは、買取をお断りする可能性があります。

• 住宅地として利用しづらい場所にある
• 建物の老朽化が進み再利用が難しい
• 土地の権利関係が複雑

不動産会社は買い取った不動産にリフォームなどを施し、再販売するのが一般的です。
上記のような物件は再販売が難しく、不動産会社によっては買取をお断りするケースもあります。
もし買取が難しい時は、自治体が運営する「空き家バンク」の利用もぜひご検討ください。
空き家バンクとは、空き家所有者と購入希望者をつなぐ無料のマッチングサービスです。
空き家バンクも必ず実施しているとは限りませんが、まずは自治体に確認してみることをおすすめします。

デメリット③ 買取に対応していない不動産会社もある

買取は現金化を急いでいる方におすすめのサービスですが、すべての不動産会社が対応しているわけではありません。
地域によっては買取を扱う会社が少なく、特に地方や人口減少地域では対応可能な不動産会社が限られます。
そのため買取を依頼したい場合は、あらかじめ対応可否を確認するようにしましょう。

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空き家買取を利用する際の流れ

空き家を買取で売却すると決めたら、あらかじめ流れを把握しておきましょう。
買取は仲介に比べて手続きが簡単で、現金化までが早い点が特徴です。
空き家買取を行う場合、一般的には以下の順序で進みます。

• 不動産会社に相談
• 査定を依頼
• 売買契約の締結
• 決済・引き渡し

各工程について解説します。

買取の流れ①不動産会社に相談する

まずは、空き家買取に対応している不動産会社を探すことから始めます。
すでに仲介で売り出している場合は、担当者に買取ができないか相談してみましょう。
依頼先の不動産会社が買取に対応していない場合は、対応している会社を探す必要があります。

買取の流れ②不動産会社に査定を依頼する

買取に対応している不動産会社が見つかったら、査定を依頼します。
先述したように、買取価格は市場で売却するよりも20％から30％ほど低くなる傾向にあります。
それよりも大幅に低い価格を提示されたら、その根拠を確認し、納得ができたら契約を結ぶことが大切です。
そのためには、不動産の市場相場を把握しておかなければなりません。
国土交通省の「不動産情報ライブラリ」や「レインズマーケットインフォメーション」などで、ある程度の相場を確認しておきましょう。

買取の流れ③売買契約を締結する

査定額や契約条件に納得したら、不動産会社と売買契約を結びます。
売却価格や引き渡し条件を明確にし、疑問点があれば十分に確認しましょう。
疑問点や不明点が残ったまま契約を結ぶと、あとでトラブルになる可能性があります。
とくに買取の場合、売却価格が相場よりも低くなる傾向にあるため、よく確認しておくことが大切です。
また、基本的には契約不適合責任が免除されることが多いですが、その点についても事前に確認しておくことをおすすめします。

買取の流れ④決済・引き渡しをおこなう

売買契約を結んだら、決済と物件の引き渡しを行います。
指定の引き渡し日に物件を渡し、同時に売買代金の支払いと名義変更が実施されます。
名義変更は専門的な手続きのため、司法書士に依頼するのが一般的です。
司法書士に依頼する際は、本人確認書類や印鑑証明書、実印などが必要なので、忘れないようにご注意ください。
手続きをスムーズに進めるためにも、必要書類は早めに確認し、必要に応じて再発行などを済ませておくことをおすすめします。
なお、査定から引き渡しまでは最短で3日、長くても1か月以内に完了することが多いです。
買取価格は低くなりますが、現金化を急いでいる方や仲介でなかなか売れない方は、買取を検討されてはいかがでしょうか。

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まとめ

空き家を手放す際は、仲介だけでなく不動産会社に直接売る「買取」も選択肢のひとつです。
買取は売却までの期間が短く確実に取引できるため、資金計画が立てやすいといったメリットがあります。
ただし売却価格が仲介より低くなる傾向があるので、価格よりも早さを重視する場合に向いています。
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